
絶叫しながら ” エアロスミス ” を聴けるなんて…
この記事について
今回は、ウォルト・ディズニー・スタジオのアトラクション「ロックン・ローラー・コースター」についてご紹介したいと思います。「混雑状況」や「攻略方法」はもちろんのこと、アトラクションの「背景」や「トリビア」など、体験する前に知っておきたい情報や楽しみ方のポイントについて、臨場感たっぷりの ” 体験レポート ” と共にお届けいたします。

ひとつ上ゆく ” スリル ” を味わえます
ロックン・ローラー・コースター(Rock 'n' Roller Coaster starring Aerosmith)は、映画の舞台裏をテーマとしているエリア「バックロット」に導入されている、ローラーコースタータイプのアトラクションです。急発進、急上昇、急降下に加え、3つの反転エレメントを有する、世界のディズニーパークにおいて、屈指の絶叫マシンとなっています。
アトラクションのデータ
ロックン・ローラー・コースター(Rock 'n' Roller Coaster starring Aerosmith)
- 所要時間:約1分20秒
- アトラクションタイプ:屋内型ローラーコースター(ビッグ・スリル)
- エリア:バックロット(ウォルト・ディズニー・スタジオ)
- 開始日:2002年3月16日~2019年9月2日
- 混雑状況:★★★☆☆
- ファストパス:〇
- シングルライダー:〇
追記
本アトラクションは「2019年9月2日」を以って、閉鎖されました。詳細は後述参照。
パリ以外でこのアトラクションを楽しめるパークは??
ウォルト・ディズニー・スタジオの「ロックン・ローラー・コースター」と同タイプのアトラクションは、以下のディズニーパークにも導入されています。
- ディズニー・ハリウッド・スタジオ(フロリダ)
- ロックン・ローラー・コースター(Rock 'n' Roller Coaster starring Aerosmith)
ロックン・ローラー~は ” エアロスミス ” が監修

エアロスミスのサイン入りギターも飾られています
ロックン・ローラー・コースターは、世界的なロック・アーティスト「エアロスミス(Aerosmith)」をフィーチャーしたアトラクションとなっています。ライドにはスピーカーが搭載されているため『Walk This Way』や『Sweet Emotion』といった、彼らの代表曲を聴きながら、絶叫体験を味わうことができます。
コース・レイアウトや演出などの監修はエアロスミスが行っているとのこと。彼らのこだわりが感じられるという点も、このアトラクションの魅力のひとつとなっています。
混雑状況について

エクストラ・マジック・タイムの対象となっています
待ち時間/混雑する時間帯など
待ち時間の目安としては、平日は5~15分、休日で30~45分程度といったところでしょうか。
回転率も良く、さほど混雑はしません。但し、午後(15:00~)には、若干、混雑し始める傾向にあるようです。
また、エクストラ・マジック・タイム(早朝優先入場)の時間帯にも稼働しているため、そういった制度を適宜利用するのも◎
ファストパスには対応しているの?

終日発券されないことも珍しくありません
ファストパスの対象となっているアトラクションです。
ロックン・ローラー・コースターは、比較的、遅めの時間帯(夕方「16:00」くらい)までファストパスを発券しています。
故、他のアトラクションのパスを優先的に取得されることをおすすめします。
また、平日や閑散期にはファストパスが発券されないこともあります。
私たちが訪問した日(平日)は、終日5~15分程度の待ち時間であったため、ファストパスは発券していませんでした。
シングルライダーには対応しているの?
シングルライダーの対象となっているアトラクションです。
本アトラクションのライドは2人掛け(偶数)なので、空きは出にくいかもしれません。乗れたとしても、スタンバイと比べ、極端に待ち時間が短縮されるというほどの効果は感じられないようです(参考:スタンバイ「15分」に対し、シングルライダー「10分」など)。
体験レポート

今回の訪問では計5回体験してきました
それでは、ウォルト・ディズニー・スタジオのアトラクション「ロックン・ローラー・コースター」について、詳しくご紹介していきたいと思います。
外観について

The Rock!感がハンパないです
パリ版のロックン・ローラー・コースターは「トゥール・デ・フォース(Tour de Force Records)」という架空のレーベルをアトラクションの舞台としています。外観は、エレキギターが前面に押し出された、少し派手めのデザインが印象的です。グネグネと曲がりくねったレールに、アトラクションへの期待が高まりますね。
Qラインについて

優先入場制度を上手く利用して必ず乗りたい
エクストラ・マジック・タイム(早朝優先入場)の時間帯は、しばらく「5分」待ち状態が続いているため、Qラインは閑散としています。比較的、回転率の良いアトラクションではありますが、開園後には30~45分程度の待ち時間が発生することもあるため、なるべく早めの時間帯に列へ並ばれることをおすすめします。
内部はどうなっているの?

レジェンド達の ” お宝 ” が一堂に集まっています
レーベル「トゥール・デ・フォース」の中へと入ると、スターの衣装やギター、プロモーション用のポスターといったお宝の数々を観賞することができます。ゴールドディスクや貴重なスコアなどもディスプレイされており、まさに ” ロックの殿堂 ” となっています。

ジョォ~ン!ヨォ~コォォォ~!!
こちらのセクションでは、エアロスミスのみならず、イギリスのロック・バンド「ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)」や「ピンク・フロイド(Pink Floyd)」、「ジョン・レノン(John Winston Ono Lennon)」とその妻「オノ・ヨーコ(Yoko Ono)」といった錚々たるレジェンドたちのアワードや功績の数々に触れる(観賞する)ことができます。
ちなみに、エアロスミスの ” サイン入りギター ” もこの場所に展示されているので、どうぞお見逃しのないように。
プレショーがあります

さあ、スーパースターのお出ましです!
アトラクションを体験する前に、まず、プレショーを観賞します。
レコーディング・スタジオを舞台としたショーの会場では、スティーヴン・タイラー(Steven Tyler)を中心に、エアロスミスのメンバーが、ロックン・ローラー・コースターの制作秘話やトラックについて語らう、なかなか興味深い内容となっています。
乗り場にて

管理がアバウトな感じのキャストの姿に恐怖倍増(笑)
しばらく道なりに進んでいくと、ライドの乗り場が見えてきます。
ホームドア付きのプラットホームにてしばし待機。ロックン・ローラー・コースターは回転率の良いアトラクションなので、すぐに列車が到着します。
ライドは ” サウンドトラッカー ”

ハーネスを胸までしっかり下ろします
ゲストは ” サウンドトラッカー(Soundtrackers)” というユニークなライドに乗ってアトラクションを体験します。ひとつの列車につき定員は24名(4名/1両 ※ 6両編成)。フロリダ版のライド(リムジン型)とは全く異なる、パリ版独自の形状となっています。
おすすめの席はどこ??

前も後ろも両方味わいたい
よりスリルを味わいたいという方であれば、後方の席に乗車することをおすすめします。
一般的に、車両数の多いローラーコースター(キャメルバック型)に関しては、後方の席のほうが「浮遊感」や「高低差」が感じられるため、前方の席よりもスリルを感じられると言われています。
ロックン・ローラー・コースターは車両数の多いアトラクションであるため、この法則に当てはまるのですが、前方ライドの方が、” 急発進(スタート時)” の際、より強い迫力を感じます。
故、前の席も後ろの席も甲乙つけがたい、というのが本音です(笑)。
カウントダウンが始まります

Are you ready…??
準備が完了すると列車が動き出し、加速レーンの前にて一旦停止。その後、3、2、1… とカウントダウンが始まり、ライド(サウンドトラッカー)は急発進します!

ぎょへぇぇぇ~!!
スタートして2.8秒で最高速度の92km/hに達します。
この凄まじいスピードは、TDRのアトラクションでは味わうことができません(TDRの最速アトラクションは「センター・オブ・ジ・アース」の76km/h)。
ちなみに、フランスで最もスピードの速いローラーコースターは、この「ロックン・ローラー・コースター」だと言われています(2017年時点)。「ベコマ(※)」を代表するモンスター・マシンのひとつです。
補足(※)
ベコマ(Vekoma Rides Manufacturing):ベコマとは、フロリダ版の「ロックン・ローラー・コースター」やパリ版の「スペース・マウンテン」などのアトラクションを製造している、オランダの遊戯機械メーカーのこと。
3つの ” 反転 ” を味わえます

コースターのエレメントは ” 蛇 ” で喩えられることが多いです
パリ版のロックン・ローラー・コースターのコース上には、” 反転 ” のエレメントが2種類用意されています。
1つ目は「シーサーペント(Sea serpent)」と呼ばれるもので、2つの大きな ” 半ループ(回転)” が、” コークスクリュー(後述)” で接続されているというエレメントです。コブラ・ロールとよく似ていますが、回転の始まりと終わりが同じ方角を向いているという点が異なっています。
2つ目は「コークスクリュー(corkscrew)」。これは ” ひねり ” ながら回転するというエレメントです。
故、計3つの反転をロックン・ローラー・コースターでは味わうことができます。同時に強い重力(5Gs)を感じるため、真っ暗闇の中でも反転の瞬間は確実に分かります。
ロック・ミュージックを聴きながら爆走!

ライトショーはあるものの、基本、暗め…
アトラクションの体験中はエアロスミスのヒット・ナンバーが流れています。また、曲調やコース・レイアウトとシンクロして、コンサートさながらのライト・ショーも楽しめます。
ちなみに、ライド(サウンドトラッカー)別に楽曲や照明効果は異なります(下記参照)。
- ライド ①:マルチカラー/ 楽曲:『Love In An Elevator』『Walk This Way』
- ライド ②:レッド&イエロー/ 楽曲:『Nine Lives』
- ライド ③:ブルー/ 楽曲:『Sweet Emotion』
- ライド ④:グリーン/ 楽曲:『Back In The Saddle』『Dude Looks Like A Lady』
- ライド ⑤:パープル/ 楽曲:『Young Lust』『F.I.N.E』『Love In An Elevator』
乗る度に新たな体験ができるという点も、このアトラクションの魅力のひとつです。
ラストは輝く光の中へ!
最後までスピードを緩めることなく、ライドは真っ暗闇の中を疾走します。
回転したり、ひねられたり、またまたひねられたり…。
本当に ” ディズニーのアトラクションなのだろうか? ” と疑ってしまうほど、本格的なスリリング体験を味わうことができます。
ラストは眩い光に照らされながら、急停止。そして、降車場へ。
ライドフォトにも対応しています

パリの思い出をフォトパスで残そう
ロックン・ローラー・コースターは「ライドフォト」の対象アトラクションとなっています。
ライドフォトというのは、アトラクションの体験中に撮影される写真のことです。東京ディズニーランドの「スプラッシュ・マウンテン」やディズニーシーの「タワー・オブ・テラー」でもお馴染みのサービスですね。
ちなみに、” 急発進(スタート時)” のタイミングでライドフォトの撮影があります。
しっかり笑顔で臨み、思い出の1枚を残しましょう(笑)。

フォトパス+はライドフォトの販売店舗にて購入できます
ちなみに、ライドフォトはアトラクションの出口付近に隣接するショップ「ロック・アラウンド・ザ・ショップ(Rock Around the Shop)」にて購入可能となっています。
店舗カウンターにて、ライドフォト購入の旨と該当の画像 No. を店員さんに伝えるだけでOKです。
受け取りまでの所要時間は、余程混雑していない限り「5分」程度といったところでしょうか。
また、ディズニーランド・パリではプロのカメラマンによる写真撮影サービス「ディズニー・フォトパス(Disney PhotoPass)」を提供しています。
定額料金でライドフォトをたくさんコレクションできるおすすめのサービスです。
パリ版の ” ロックン・ローラー・コースター ” はリニューアルされます

よく見ると「アイアンマン(!?)」が乗っていますね(笑)
ウォルト・ディズニー・スタジオのロックン・ローラー・コースターを有する「バックロット」は、新たに誕生する ” マーベル ” をテーマとしたエリア「アベンジャーズ・キャンパス・パリ(Avengers Campus Paris)」の開発のため、敷地の大部分が閉鎖されています。
それに伴い、本アトラクションは「2019年9月2日」を以って、クローズとなりました。
新エリアのオープン後には、” アイアンマン ” をテーマとしたローラーコースター型のアトラクションの導入が予定されているとのこと。
生まれ変わった ” ロックン・ローラー・コースター ” も楽しみですね。
WDSイチの暴れん坊

日本にもこのレベルの絶叫アトラクションが欲しい…
今回は、ウォルト・ディズニー・スタジオのアトラクション「ロックン・ローラー・コースター」についての体験レポートをお届けしました。
ロックン・ローラー・コースターは、急発進、急上昇、急降下および3つの反転エレメントを有していることから、ウォルト・ディズニー・スタジオにおいて最もエキサイティングなアトラクションであると言えるでしょう。エアロスミスの楽曲とも親和性があり、本格的なライブ・コンサートを味わえるという点も魅力のひとつとなっています。
爽快なサウンドを聴きながら、” 伝説のロック・ミュージック ” を体感できるローラーコースターを、是非、パリで体験してみてはいかがでしょうか。