
ディズニー最速コースターです!
トロン・ライトサイクル・パワー・ラン(TRON Lightcycle Power Run)は、バイク型のライドに乗り込み、前傾姿勢を保ったまま疾走するというローラーコースタータイプのアトラクションです。最高時速は97km。ディズニーパーク史上、最も速いローラーコースターとして知られています。

バイク型のライドは画期的
イマジニアによって設計されたライドは映画『トロン・レガシ―(Tron:Legacy)』に登場するマシン「ライトサイクル(Lightcycle)」と酷似していたため、このライド・アトラクションのテーマに『トロン』が採用されました。世界で唯一、スペース・マウンテンが存在しない上海ディズニーのエースとして、これまでにはない感覚を体験できるアトラクションがこの地に誕生しました。
映画『トロン・レガシ―』について
2010年に公開された『トロン・レガシ―(Tron:Legacy)』はジョセフ・コシンスキー監督によるSF映画です。1982年公開の『トロン(Tron)』の続編にあたり、前作の主人公「ケヴィン・フリン」が謎の疾走を遂げた20年後の世界から物語は始まります。ケヴィンの息子「サム」は父親が開発したコンピュータ・プログラム内の仮想現実「グリッド(The Grid)」に送り込まれ、そこで繰り広げられるサバイバル・ゲームに強制的に参加させられます。「プログラム」と呼ばれる敵を相手に、ライトサイクル・レースをはじめとした様々なバトルを勝ち抜いた彼は、遂に父親との再会を果たします。サムはこのVRの世界を抜け出し、父親と現実世界への帰還を試みるのですが…。
アトラクションのデータ
トロン・ライトサイクル・パワー・ラン(TRON Lightcycle Power Run)
- 所要時間:2分
- 最高時速:97km
- アトラクションタイプ:バイク型ローラーコースター(ビッグ・スリル)
- エリア:トゥモローランド(上海ディズニーランド・パーク)
- 開始日:2016年6月16日
- ファストパス:〇
- シングルライダー:〇
混雑状況など
待ち時間、混む時間帯など

狙うはあさイチ。一番乗り出来ることも!
平日と休日とでかなり待ち時間に差が出るようです。平日は15~30分前後、休日で50~60分前後の待ちとなることが多いようです。ピーク日には2時間以上の待ちになることも。あさイチは平日・休日問わず、比較的短時間ででライド・オンできる傾向にあります。主な理由は、オープンと同時にソアリンやロアリング・ラピッドのあるアドベンチャー・アイルに人が集中するためです。
ファストパスやシングルライダーには対応しているの?
ファストパスおよびシングルライダー対応のアトラクションです。混雑状況にもよりますが、ソアリン、ロアリング・ラピッド、マイン・トレインと比べて、トロンはファストパスが割と遅くまで残っている傾向にあるので、二回目以降に取得されてもよろしいかもしれません。
プレミア・アクセスには対応しているの?
トロンはプレミア・アクセスに対応しています。混雑日でも安心ですね。
※プレミアアクセスに関する記事はこちら。
体験レポート
外観について

昼間は自然光が差し込みます
格子状の枠組みで覆われたデザインとなっており、他のディズニーパークでは見られないユニークな外観をしています。夜にはトゥモローランド全体がライトアップされ、トロンの外観も幻想的な雰囲気に包まれます。

ナイト・バージョンもトロンの魅力のひとつです
内部はどうなっているの?ライドは?

絶叫している人を外で観るのも楽しい(笑)
屋内型のローラーコースターという位置づけですが、屋外にもコースが露出しているため、実際は「半屋内型コースター(enclosed roller coaster)」ということになります。トロンのドーム内では、最高速度で駆け抜けるライドと絶叫するゲストの表情をみることができます。
建物の内部はSF感満載

頭上の画面に映るエキゾチックな女性が注意事項を説明しています
屋内に入ってからのQラインはスペース・マウンテンのそれとよく似ています。通路は薄暗く、徐々に周りの暗さに目が慣れていきます。
プレショーがあります

乗り場までの間、ちょっとしたプレショーがあります。上の写真の右側の壁がスケルトン状態になり、その先に見えるライド(ライトサイクル)が目の前で急発進するといったものです。これからこれに乗るんだというドキドキ感を増幅させる、粋な演出です。
手荷物を預けてライド・オン
乗り場の一歩手前で手荷物は回収されます。以前は、ロッカーもあったようですが、故障?等でうまく機能していなかったようです。少なくとも2018年6月の段階ではワゴン型のボックスにゲストの荷物を無造作に入れて預けるだけのシステムとなっていました。盗難 or 取り間違いなどが心配になる少々雑な扱いですが、私たちは日本のディズニーストアでしか売っていないぬいぐるみバッジをバッグにつけ、目印としていました。
乗り場にて

ライドは7台×2列の14人乗り。回転率もよい
ライドは上述の通りバイク(ライトサイクル)型。フォルムも近未来的でクールです。ライドに乗り込んだ後、ハンドルをしっかり握って、前傾姿勢を保ちます。準備が整うと、背中と腰に固定板があてがわれて、スタートを待ちます。
急発進してスタート

皆に見られています(笑)乗っている人々は必死ですが…
発射位置へとライドが移動し、束の間の停止後、3、2、1とカウントダウンが始まります。ゼロ・カウントと同時に勢いよく発進するローンチ(打ち上げ)タイプのローラーコースターであるため、TDLのスペース・マウンテンよりはオーランドやパリの「ロックン・ローラーコースター(Rock 'n' Roller Coaster)」に近いと言えるかもしれません。最高時速の97kmを顔全面で感じながら、一気に最高部へと到達!その後、屋内ゾーンへ突入します。
VR空間をライトサイクルで疾走

トロンのイメージ画像(プレミア・アクセス画面より)
屋内ゾーン、そこはもうヴァーチャル・リアリティの世界です。『トロン・レガシー』さながらのレース・バトルが繰り広げられます。スクリューや急カーブで身体が揺さぶられながら、ライトサイクルに乗ってトロン・シティを疾走し続けます。
サウンドと照明効果により興奮度が最高潮に!

中毒性のあるダフト・パンクの『Derezzed』が頭で鳴り響きます
コース展開やスピードとシンクロした照明や音響は、その相乗効果によりさらに気持ちが昂ります。ダフト・パンクの無機質で心地良いサウンドが脳内を駆け巡り、この時点ですでに身体は現実世界から完全に切り離されています。
このサバイバル・レースに勝ち残ることができるのか
レース・バトルの相手である「プログラム」を打ち負かしこのゲームに勝ち残らなければ、現実世界に戻ることができません。果たして、ヴァーチャルの世界から抜け出せることができるのでしょうか!!

ライトアップされたドームを猛スピードで駆け抜けます
ライド・フォトにも対応しています
急発進時にライド・フォトされているようです。スタート直後のトンネルを抜ける直前に撮影されます(カメラは左側に設置されています)。写真は出口付近のショップ「パワー・サプライ(Power Supplies)」で購入可能です。
未知を体験できる、唯一無二のローラーコースター!
トロンが2時間越えするような混雑日に訪問しましたが、上海で最も楽しみにしていたアトラクションであったため、あさイチ、ファストパス、プレミア・アクセス等々を駆使し、滞在中に合計7回も乗ることができました。
バイク型のコースターは初体験でしたが、スリリングかつ爽快感があり、バイク乗りの相方もかなりエキサイトしていました(笑)。とりわけ夜はトゥモローランド全体が幻想的な空間に包まれるので、その時間帯を狙ってトロンに挑戦するのもよいかもしれませんね。
2021年にはオーランド(マジック・キングダム)にもできるようですが、まだ完成まで数年かかるようですので、一足先に、ぜひ上海ディズニーでこの興奮を味わってみてください。

トロンの夜景より「明日世界」のインパクトの方が勝っています