ディズニーパーク史上、最速のコースターです!
この記事について
今回は、上海ディズニーランド・パークのアトラクション「トロン・ライトサイクル・パワー・ラン」についてご紹介したいと思います。「混雑状況」や「攻略方法」はもちろんのこと、アトラクションの「背景」や「トリビア」など、体験する前に知っておきたい情報や楽しみ方のポイントについて、臨場感たっぷりの ” 体験レポート ” と共にお届けいたします。
バイク型のライドは画期的ですね
トロン・ライトサイクル・パワー・ラン(TRON Lightcycle Power Run)は、バイク型のライドに乗り込み、前傾姿勢を保ったまま疾走するという、ローラーコースタータイプのアトラクションです。最高速度は約95km/h。ディズニーパーク史上、” 最も速いローラーコースター ” として知られています。
アトラクションのデータ
トロン・ライトサイクル・パワー・ラン(TRON Lightcycle Power Run)
- 所要時間:約2分
- アトラクションタイプ:ローラーコースター(ビッグ・スリル)
- エリア:トゥモローランド(上海ディズニーランド・パーク)
- 開始日:2016年6月16日
- 混雑状況:★★★★☆
- ファストパス:〇
- シングルライダー:〇
- プレミア・アクセス:〇
上海限定のアトラクションです
上海ディズニーランド・パークの「トロン・ライトサイクル・パワー・ラン」と同タイプのアトラクションは、他のディズニーパークには導入されていません。世界で唯一、上海にしかない貴重な存在であることから、上海ディズニーリゾート訪問の際は、是非、体験していただきたいアトラクションのひとつとなっています。
映画『トロン:レガシー』について
隣接する「トロン・レルム」は ” トロン ” の世界を再現した領域です
アトラクションの背景となっている『トロン:レガシ―(Tron:Legacy)』は、2010年に公開されたディズニー映画です。ジョセフ・コシンスキー監督によるSF大作となっており、1982年公開の『トロン(Tron)』の続編にあたります。
ライトサイクルに乗ってトロンの世界を駆け抜けよう
前作の主人公「ケヴィン・フリン(Kevin Flynn)」が謎の失踪を遂げた20年後の世界から物語は始まります。
ケヴィンの息子「サム(Samuel " Sam " Flynn)」は、父親が開発したコンピュータ・プログラム内の仮想現実「グリッド(The Grid)」に送り込まれ、そこで繰り広げられる ” サバイバル・ゲーム ” に強制的に参加させられます。「プログラム」と呼ばれる敵を相手に「ライトサイクル・レース」をはじめとした様々なバトルを勝ち抜いた彼は、ようやく父親との再会を果たすことに。
サムはこのVRの世界を抜け出し、父親と現実世界への帰還を試みるのですが…。
混雑状況について
狙うは朝イチ!一番乗り出来ることも
待ち時間/混雑する時間帯など
パーク内において、比較的、待ち時間の長いアトラクションのひとつとなっています。
待機時間の目安としては、平日は15~30分、休日で60~75分程度といったところでしょうか。混雑日には120分を越えることも。
朝イチは、平日、休日を問わず、短時間(5~10分前後)で乗車可能です。その主な理由は、オープンと同時に人気アトラクションが数多く存在する「アドベンチャー・アイル」に人が集中するためです。お昼を越えると、本アトラクションも徐々に混雑し始めます。ピークは平日、休日ともに「13:00~14:00」頃となっているようです。
また、アーリー・パーク・エントリー(早朝優先入場)の時間帯にも稼働しているため、各種プライオリティ制度を、適宜利用するのも◎
ファストパスには対応しているの?
FPを上手く利用して必ず乗りたい
ファストパスの対象となっているアトラクションです。
トロン・ライトサイクル・パワー・ランは大変人気が高く、ファストパスの発券はすぐに終了(多くの場合「お昼前後」には終了)してしまいます。
故、早めかつ計画的に取得されることをおすすめします。
シングルライダーには対応しているの?
シングルライダーの対象となっているアトラクションです。
本アトラクションのライドは2人掛け(偶数)なので、空きは出にくいかもしれません。乗れたとしても、スタンバイと比べ、極端に待ち時間が短縮されるというほどの効果は感じられないようです(参考:スタンバイ「60分」に対し、シングルライダー「45分」など)。
プレミア・アクセスには対応しているの?
トロンは「プレミア・アクセス」に対応しています。混雑日でも安心ですね。
体験レポート
今回の訪問では計7回体験してきました
それでは、上海ディズニーランド・パークのアトラクション「トロン・ライトサイクル・パワー・ラン」について、詳しくご紹介していきたいと思います。
外観について
昼間は自然光が差し込みます
格子状の枠組みで覆われたデザインとなっており、他のディズニーパークのローラーコースターでは見られないユニークな外観をしています。夜にはトゥモローランド全体がライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。
絶叫しているゲストを外側から観るのも楽しい(笑)
屋内型のローラーコースターという位置づけですが、屋外にもコースが露出しているため、実際は「半屋内型コースター(enclosed roller coaster)タイプ」となっています。
Qラインについて
優先入場制度を上手く利用して必ず乗りたい
アーリー・パーク・エントリー(早朝優先入場)の時間帯は、しばらく「5分」待ち状態が続いているため、Qラインは閑散としています。比較的、回転率の良いアトラクションではありますが、開園後には90~120分程度の待ち時間が発生することもあるため、なるべく早めの時間帯に列へ並ばれることをおすすめします。
内部はどうなっているの?
SFの世界へ迷い込んだかのよう…
建物の中へと入ると、無機質な青白い空間が目の前に。通路は薄暗く、その様相は「スペース・マウンテン」と酷似しています。
徐々に周りの明るさに目が慣れていくと、SFさながらの世界が広がっていることに気が付きます。
頭上の画面にて、エキゾチックな女性がアトラクションの注意事項を普通語(プートンファ)にて説明しています。
プレショーがあります
右側の壁に注目!
アトラクションを体験する前に、まず、プレショーを観賞します。
内容としては、上部画像の右側の壁が透過し、その先に見えるライド(ライトサイクル)が目の前で急発進するといったものです。これからこのマシンに乗るんだというドキドキ・ワクワク感を増幅させる、粋な演出となっています。
乗り場にて
手荷物を預けてライド・オン
しばらく道なりに進んでいくと、ライドの乗り場が見えてきます。
ホームの一歩手前で手荷物は回収されますが、ワゴン型のボックスへ無造作に入れるだけの簡易的なシステムとなっています(2018年6月時点)。盗難や荷物の取り間違いが心配になる、少々雑な扱いですが、私たちは日本のディズニーでしか売っていない ” ぬいぐるみバッジ ” をバッグの目印としていたため、乗車後、すぐに回収することができました(笑)。
その後、ホームドア付きのプラットホームにてしばし待機。トロンは回転率の良いアトラクションなので、すぐにライドが到着します。
ライドは ” モーターバイク ” 型
The 近未来!!
ゲストはユニークな ” バイク(ライトサイクル)型 ” のライドに乗ってアトラクションを体験します。ひとつの列車につき定員は14名(2名/1両 ※ 7両編成)。フォルムや色合いも近未来的でクールなデザインとなっています。
おすすめの席はどこ??
よりスリルを味わいたいという方であれば、後方の席に乗車することをおすすめします。
一般的に、車両数の多いローラーコースター(キャメルバック型)に関しては、後方の席のほうが「浮遊感」や「高低差」が感じられるため、前方の席よりもスリルを感じられると言われています。
トロン・ライトサイクル・パワー・ランは車両数の多いアトラクションであるため、この法則に当てはまるのですが、前方ライドの方が、” 急発進(スタート時)” の際、より強い迫力を感じます。
故、前の席も後ろの席も甲乙つけがたい、というのが本音です(笑)。
カウントダウンが始まります
緊張の一瞬…
ライドへ乗り込み、ハンドルをしっかりと握って、前傾姿勢を保ちます。背中と腰に固定板があてがわれ、準備が完了すると列車が動き出します。
加速レーンの前にて一旦停止。その後、3、2、1… とカウントダウンが始まり、ライドは急発進します!
皆に見られています(笑)乗っている人々は必死ですが…
スタートしてすぐに最高速度の95km/hに達します。
この凄まじいスピードは、TDRのアトラクションでは味わうことができません(TDRの最速アトラクションは「センター・オブ・ジ・アース」の76km/h)。
ローンチ(打ち上げ)タイプのローラーコースターであるため「スペース・マウンテン」というよりは、フロリダやパリに存在する「ロックン・ローラーコースター(Rock 'n' Roller Coaster)」に近いスリルを味わえます。
トロンもまた「ベコマ(※)」を代表するモンスター・マシンのひとつとなっています。
補足(※)
ベコマ(Vekoma Rides Manufacturing):ベコマとは、フロリダ版の「ロックン・ローラー・コースター」やパリ版の「スペース・マウンテン」などのアトラクションを製造している、オランダの遊戯機械メーカーのこと。
VR空間をライトサイクルで疾走
トロンの内部イメージ(トロン・レルムのゲーム画面より)
一気に最高部へと到達した後、ゲストを乗せたライトサイクルは屋内ゾーンへと突入します。
映画『トロン・レガシー』の舞台となっているサイバースペース ” グリッド ”。そこはもうバーチャル・リアリティの世界です。
その空間では、映画さながらのレース・バトルが繰り広げられています。ワイルドな横揺れや急旋回により身体は左右に揺さぶられ、マシンはトロン・シティを颯爽と駆け抜けていきます。
サウンド効果により興奮度はMAXに!
身体は ” 現実世界 ” から完全に切り離されています
アトラクションの体験中、映画のサウンドトラックにもなっている『Derezzed』が、スピードやコース展開とシンクロする形で流れています。ダフト・パンク(Daft Punk)の無機質で中毒性のあるサウンドが脳内を駆け巡り、気持ちがさらに昂っていきます。
このサバイバル・レースに勝ち残ることができるのか
ライドの轟音とゲストの絶叫が鳴り響くドーム(笑)
レース・バトルの相手である「プログラム」を打ち負かし、このゲームに勝ち残らなければ、現実世界へ戻ることはできません。
果たして、私たちは無事 ” VRの世界 ” から抜け出せることができるのでしょうか ―。
ライドフォトにも対応しています
上海の思い出をフォトパスで残そう
トロンは「ライドフォト」の対象アトラクションとなっています。
ライドフォトというのは、アトラクションの体験中に撮影される写真のことです。東京ディズニーランドの「スプラッシュ・マウンテン」やディズニーシーの「タワー・オブ・テラー」でもお馴染みのサービスですね。
ちなみに、” 急発進(スタート直後のトンネルを抜ける直前)” のタイミングでライドフォトの撮影があります(カメラは「左側」に設置されています)。
しっかり笑顔で臨み、思い出の1枚を残しましょう(笑)。
フォトパスはライドフォトの販売店舗にて購入できます
ちなみに、ライドフォトはアトラクションの出口付近に隣接するショップ「パワー・サプライ(Power Supplies)」にて購入可能となっています。
店舗カウンターにて、ライドフォト購入の旨と該当の画像 No. を店員さんに伝えるだけでOKです。
受け取りまでの所要時間は、余程混雑していない限り「5分」程度といったところでしょうか。
マジック・キングダムにも ” トロン ” が誕生
トロンより「明日世界」のインパクトの方が勝っています
上海の ” 専売特許 ” であったハズの「トロン」が、ウォルト・ディズニー・ワールド(フロリダ)のマジック・キングダムにも導入されることとなりました。
トゥモローランドの「スペース・マウンテン」に隣接する形で、現在、鋭意建設中とのこと。
完成は「2022年」の予定となっています。
グランドオープンまで、今しばらく時間が掛かるようですので、ひと足先に、是非、上海ディズニーにてこの興奮を味わってみてはいかがでしょうか。
未知を体験できる、唯一無二のローラーコースター!
幻想的な ” ナイト・バージョン ” を狙うのも◎
今回は、上海ディズニーランド・パークのアトラクション「トロン・ライトサイクル・パワー・ラン」についての体験レポートをお届けしました。
世界で唯一「スペース・マウンテン」が存在しないトゥモローランドに誕生したマシンは、近未来的なライドでサイバースペースを駆け抜ける、ワン・アンド・オンリーなハイスペック・アトラクションでした。前傾姿勢で乗り込む ” バイク型 ” のコースターということもあり、このマシンでしか味わえない独特なスリルも、トロンの魅力のひとつとなっています。
ディズニーパーク史上、最速のコースターでVR空間を駆け抜ける ” ライトサイクル ” の乗り心地を、是非、上海で体験してみてはいかがでしょうか。