至るところに ” クラシカルなディズニー ” の物語が隠れています
この記事について
今回は、香港ディズニーランドのアトラクション「フェアリー・テール・フォレスト」についてご紹介したいと思います。「混雑状況」や「攻略方法」はもちろんのこと、アトラクションの「背景」や「トリビア」など、体験する前に知っておきたい情報や楽しみ方のポイントについて、臨場感たっぷりの ” 体験レポート ” と共にお届けいたします。
好奇心がくすぐられる世界が待っています
フェアリー・テール・フォレスト(Fairy Tale Forest)は、ディズニー映画『シンデレラ』をはじめとした物語の世界をミニチュアで再現した、ウォークスルー型のアトラクションです。フォトスポットが満載な園内にて「白雪姫」「シンデレラ」「アリエル」「ベル」「ラプンツェル」といったディズニー・プリンセスと出会えます。また「ティンカー・ベル」との ” グリーティング ” を体験できるスポットなども。
アトラクションのデータ
フェアリー・テール・フォレスト(Fairy Tale Forest)
- 所要時間:制限なし(約10~15分程度)
- アトラクションタイプ:ウォークスルー(ファミリー向け)
- エリア:ファンタジーランド(香港ディズニーランド)
- 開始日:2015年12月17日
- 混雑状況:★☆☆☆☆
- ファストパス:✕
香港 ” 限定 ” のアトラクションです!
香港ディズニーランドの「フェアリー・テール・フォレスト」と同タイプのアトラクションは、他のディズニーパークには導入されていません。
それ故、体験してみる価値の高い施設のひとつだと言えるでしょう。
香港ディズニー訪問の際は、世界で唯一 ” ココ ” にしかない貴重なアトラクションを、是非一度、味わってみてはいかがでしょうか。
アニメの世界が ” この小さな庭園 ” に再現されています
名シーンも精巧に作り込まれています
本アトラクションは、
- 白雪姫
- シンデレラ
- リトル・マーメイド
- 美女と野獣
- 塔の上のラプンツェル
といった、5つのアニメーション作品をテーマとしたセクションのほか、
- ピクシー・ホロウ
という、グリーティング・スポットが設けられています。
アニメの世界から飛び出してきたようです
各セクションごとに美しいプリンセスやユニークなキャラクターたち、シンボリックな建物や名シーンを切り取ったショーケースなど、アニメさながらの可愛らしい造作で精細かつ忠実に再現されています。
混雑状況について
混雑とは無縁のアトラクションとなっています
待ち時間/混雑する時間帯など
混雑はしていません。公式アプリでは待ち時間が「5分」と表記されていますが、実際には待つことなく、すぐに入場可能となっています。
ファストパスには対応しているの?
ファストパスには対応していないアトラクションです。
体験レポート
ここが ” 童話の国 ” の入り口です
それでは、香港ディズニーランドのアトラクション「フェアリー・テール・フォレスト」について、詳しくご紹介していきたいと思います。
外観について
この先には、あの ” 緑色の妖精 ” が待機しています
フェアリー・テール・フォレストという文字が掲げられた木製の門を潜り抜けると、そこはもう ” 童話の世界 ” 。
施設の外から確認できるものといったら、柵の先に少し顔を覗かせた ” シンデレラ城 ” ぐらいでしょうか。きれいにトリミングされた緑の塀は思っている以上に丈があり、そう簡単には塀の内側を覗かせてはくれません。
どんな世界が広がっているのか、入る前からドキドキです。
内部はどうなっているの?
庭園内は意外と賑やか!?
迷路のようなガーデンの中へと入ると、セクションごとにキャラクターの ” フィギュア ” やシンボルの ” オブジェ ”、絵本型の ” 案内ボード ” や、名シーンを再現した ” ショーケース ” などがディスプレイされています。
また、フォトスポットがあちらこちらにあるため、それらを撮影するゲストで園内は、思いの外、混雑しています。
さあ、” クラシカルなディズニー ” の世界へ!
旅はこの ” ゲート ” から始まります
上述のとおり、フェアリー・テール・フォレストは「5つのセクション」+「グリーティング・スポット」で構成されています。
隈なく散策することで『白雪姫』や『美女と野獣』といったディズニー映画の世界観を味わえる、という趣旨となっています。
それでは、本アトラクションの詳細について、ご紹介していきたいと思います。
セクション編
まずは「ラプンツェル」から「リトル・マーメイド」までの全セクションを一気にご紹介したいと思います。
塔の上のラプンツェル
髪が絡まっちゃって、もう大変…
本アトラクションのトップを飾るのは、2010年公開のディズニー映画『塔の上のラプンツェル(Tangled)』です。
こちらのセクションでは、物語の象徴でもある ” 高塔 ” がミニチュア・サイズでしっかりと作り込まれています。
また、プリンセスの「ラプンツェル」が窓からあの魅力的なロングヘアーを垂らして、ディズニー史上、最高レベルのグッド・ルッキング・ガイだと噂される「フリン・ライダー(a.k.a. ユージーン・フィッツハーバート)」を巻きつけて引っ張り上げるというシーンが再現されています(笑)。
く、苦しいよ、ラプンツェル…
各セクションのミニチュアの前には、作品にちなんだキャラクターが施された「フレーム」が設置されています。フレーム越しにミニチュアを撮影することで、絵画のような写真を撮ることが可能となっています(ちなみに本セクションのフレームは、ラプンツェルの心の友であるカメレオン「パスカル」が描かれていました)。
その他、ラプンツェル・エリアには、仄かに光る ” ランタン ” が空へと飛んでいく名シーンが再現された「ショーケース」もディスプレイされています。
白雪姫
あら、美味しそうな ” 毒リンゴ ” だこと…
髪が長すぎるあのプリンセスに続いて登場する物語は『白雪姫(Snow White and the Seven Dwarfs)』です。
1937年に公開された ” 世界初 ” の長編カラーアニメーションとしてもよく知られており、今もなお愛され続けるマスターピースとなっています。
たくさん宝石を発掘するぞ!
本セクションにおいては、美しく心優しいプリンセス「白雪姫」と一緒に暮らす、個性豊かな「こびとたち」の仕事場でもある ” 鉱山 ” が再現されています。
ドーピー(おとぼけ)を乗せたトロッコが赤褐色の岩山をグルグルと駆け抜けていきます。まるで「Nゲージ」のジオラマのような、好奇心がくすぐられるミニチュアとなっています。
その他、” 採掘現場のシーン ” を表現した、キラキラと光輝く「ショーケース」も必見です!
美女と野獣
すでに ” あの名曲 ” が脳内を駆け巡っています
続いて、1991年に公開された不朽の名作『美女と野獣(Beauty and the Beast)』のセクションへ。
美しいお城の中のボールルームでは「ベル」と「アダム王子」が仲良くダンスを踊っています。
ガストンさんは、あんなところから落っこちてしまったのだな…
やはり ” ビジョヤジュ ” の人気は香港でも高く、5つのセクションの中でも、とりわけ賑わいを見せていたように感じます。ポット夫人&チップとルミエールが描かれたフレーム越しの撮影には、4~5組ほどの待機列が発生していました。
その他、足下に見える、見事な「バラのモザイク画」も、どうぞお見逃しのないように。
シンデレラ
ババデ・ビバデ… ビ~(あれ?何かがおかしい…)
1950年に公開された映画『シンデレラ(Cinderella)』のセクションでは、麗しい「シンデレラ城」とご対面。
フロリダの「マジック・キングダム」や「TDL」のシンボルとなっているキャッスルと比べ、全体的に青み掛かっており、よりアニメーション版に近い、お城の雰囲気となっています。
ジャック&ガスのフレームと共にパチリ
お城の前に見える ” イングリッシュ・ガーデン ” には、四季折々、花が咲き乱れています。
シンデレラのエリアは、フェアリー・テール・フォレストのメイン・セクションということもあり、開放的で、気持ちの良い空間が広がっています。
リトル・マーメイド
ガーデン内に ” 海 ” があるというのも粋ですね(笑)
本アトラクションのラストを飾るのは、1989年に公開されたディズニーの長編アニメーション『リトル・マーメイド(The Little Mermaid)』です。
トリトンズ・キングダムでのコンサートを再現した「ショーケース」では、海の生物たちが「ホレイシオ・フェロニアス・イグナシアス・クラスタシアス・セバスチャン」の指揮に合わせて名曲『アンダー・ザ・シー(Under the Sea)』を披露しています。
滝の中から出てきたのは…!?
その他、主人公の「アリエル」と「エリック王子」が口づけをかわすかどうか、かわさないかどうか、かわさないといろいろと大変なはずなのに、なかなかそこへたどりつけないという、なんともハラハラとさせる ” キス・ザ・ガール ” のシーンも忠実に再現(笑)。
噴水ショーが楽しめる ” グロット(洞窟)” の中には、煌びやかな「トリトンズ・キングダム」が隠れているので、立ち止まってしっかりと鑑賞しましょう。
グリーティング・スポット編
引き続き、キャラクターとの「フォト体験」を楽しめるグリーティング・スポットについてご紹介したいと思います。
ピクシー・ホロウ
こちらのスポットでは ” 彼女 ” と出会えます
妖精の谷「ピクシー・ホロウ(Pixie Hollow)」には、1953年公開のディズニー映画『ピーター・パン(Peter Pan)』に登場する ” ティンカー・ベル ” が暮らしています。
上述のとおり、こちらは、彼女とのグリーティング体験が楽しめるスポット(Meet Tinker Bell)となっています。
ベロベロ、バァァァー!!
ティンカー・ベルのファンなら、彼女に会えるというだけで、本アトラクションへの訪問はマストだと言えそうですね。
ちなみにグリーティングは時間指定となっています。希望される方は、必ず公式アプリやウェブサイトでスケジュールをチェックしてから訪問するようにしましょう。
物語の続きは、夢とおとぎの世界で…
一つひとつの作品を、注意深くチェックしていこう
トリトンズ・キングダムを通り過ぎると、この魅力的な ” 物語の世界 ” とのお別れの時間がやってきます。
去りし時には一抹の寂しさを覚えますが、この夢のような庭園の外には、もうひとつの ” おとぎの国(ファンタジーランド)” が、変わらずにゲストを待ってくれています。
さあ、笑顔を作って、新たな童話の世界へと旅立ちましょう!
ここは、” アリスの迷路 ” の進化版…!?
ん?これってもしかして ” ヘッジ・メイズ ” …?
上述のとおり、フェアリー・テール・フォレストは ” 香港オリジナル ” という位置付けとなっていますが、いくつかの既存施設を参考に設計された「進化系アトラクション」なのではないかと、私は考えています。
その ” 原型候補 ” のひとつとして挙げられるのは、
- アリスのキュリアス・ラビリンス(ディズニーランド・パーク(パリ))
ではないでしょうか。
ウォークスルー型アトラクションとして大成功を収めている本アトラクションは、迷路のような庭園内を歩き回って、お馴染みのキャラクターのフィギュアや物語にまつわるスポットを散策するという、インタラクティブ志向な施設となっており、フェアリー・テール・フォレストとの類似性が見られます。
こちらは、パリ版の ” アリスの迷路 ” です
また、フェアリー・テール~は、全体的に「ヘッジメイズ(※)」的なつくりとなっているため、やはり「アリスの迷路」を強く意識してデザインされた施設なのではないか、という推測もできます。
補足(※)
ヘッジ・メイズ(Hedge Maze):剪定された緑の木々を利用して作られた巨大な迷路のこと。ヨーロッパによく見られる庭園デザインのひとつ。
ボートでおとぎの国をまわるのも夢があっていいですね
その他、カリフォルニアやパリのディズニーパークで導入されている「おとぎの国のカナルボート(※)」も、ストーリーブックの世界を旅するというコンセプトにおいて、フェアリー・テール~との共通点があることから、本施設の設計に影響を与えていることは想像に難くありません。
補足(※)
おとぎの国のカナルボート(Storybook Land Canal Boats):クラシカルなディズニー作品をミニチュアで再現した世界をボート型ライドでめぐるアトラクション。カリフォルニアとパリのディズニーパークのみ現存している。
上海にも ” アリスの迷路 ” はあります
故、これら既存アトラクションのコンセプトは継承しつつ、「アリスの迷路」と「おとぎの国のカナルボート」のイイトコ取りをし、洗練させた ” 進化系のウォークスルー・アトラクション ” が「フェアリー・テール・フォレスト」である、と、本記事においては、そのように結論付けたいと思います(笑)。
香港で ” 童話の国 ” をめいっぱい散策しよう!
いつになったら ” ユージーン ” は上がってくるのかしら…
今回は、香港ディズニーランドのアトラクション「フェアリー・テール・フォレスト」についての体験レポートをお届けしました。
えてしてウォークスルー系のアトラクションは、ササッと見て、スススッと通り抜けていくゲストも少なくないようですが、本アトラクションでクリエイトされた、芸が細かく、繊細で、忠実に作り込まれたミニチュアやショーケースは、そのどれもが鑑賞に値する完成度の高いものばかりです。ミュージアム感覚でじっくりと時間をかけて味わって観ることをおすすめいたします。
可愛らしいディズニーの童話の世界へ入り込み、お気に入りの ” ディズニー・プリンセスとの特別なひととき ” を、是非、香港で体験してみてはいかがでしょうか。