ワイルドライフが暴れまわる ” ジャングル ” をボートでクルージング
この記事について
今回は、香港ディズニーランドのアトラクション「ジャングル・リバー・クルーズ」についてご紹介したいと思います。「混雑状況」や「攻略方法」はもちろんのこと、アトラクションの「背景」や「トリビア」など、体験する前に知っておきたい情報や楽しみ方のポイントについて、臨場感たっぷりの ” 体験レポート ” と共にお届けいたします。
TDL版と ” ひと味違う ” 体験が待っています
ジャングル・リバー・クルーズ(Jungle River Cruise)は、クルーズ船に乗り込みジャングルの奥地を探検する、日本でもお馴染みの大人気アトラクションです。香港版のジャングル・クルーズは ” 世界最大の規模 ” を誇っており、内容の構成や展開も、他のディズニーパークのバージョンと大きく異なっています。ラストには予期せぬ ” サプライズ ” も!?
アトラクションのデータ
ジャングル・リバー・クルーズ(Jungle River Cruise)
- 所要時間:約7分
- アトラクションタイプ:ボートライド(ファミリー向け)
- エリア:アドベンチャーランド(香港ディズニーランド)
- 開始日:2005年9月12日
- 混雑状況:★★★☆☆
- ファストパス:✕
- シングルライダー:✕
香港以外でこのアトラクションを楽しめるパークは??
香港ディズニーランドの「ジャングル・リバー・クルーズ」と同タイプのアトラクションは、以下のディズニーパークにも導入されています。
- ディズニーランド(カリフォルニア)
- ジャングル・クルーズ(Jungle Cruise)
- マジック・キングダム(フロリダ)
- ジャングル・クルーズ(Jungle Cruise)
- 東京ディズニーランド
- ジャングル・クルーズ(Jungle Cruise)
やんちゃな ” 動物たち ” の楽園です
聖域を荒らすと水をかけちゃうぞ
1955年、ディズニーランド(カリフォルニア)のグランドオープンでお披露目されて以来、米国および日本のディズニーパークで高い人気を誇る「ジャングル・クルーズ」は、アジア、アフリカ、南米をテーマとした密林エリアをリバーボートに乗って航行する、クルージングの疑似体験を楽しめるアトラクションとして知られています。
彼の雄叫びが聞こえてきそうですね
パークごとに、若干のオリジナリティはあるものの「マジック・キングダム」および「TDL版」は、ほぼ ” 本家(カリフォルニア版)” を踏襲した内容となっています。
しかしながら、香港版に関しては他のバージョンとは異なり「ターザンのツリーハウス(Tarzan's Treehouse)」の島の周りを時計回りに一周するコースとなっています。また、ラストに待ち構える奇妙な形状の岩山にて「火の神(The fire god)」と「水の神(The water god)」のバトルが繰り広げられるという展開も本パーク独自のエレメントとなっています。
混雑状況について
狙うは朝イチ!10分程度でサクッと乗れることも
待ち時間/混雑する時間帯など
待ち時間の目安としては、平日は15~45分、休日で30~60分程度といったところでしょうか。
朝イチは、平日、休日を問わず、短時間(5~10分前後)で乗船可能です。
お昼過ぎより混雑し始め、日暮れ後、緩和される傾向にあります。朝イチを逃してしまった場合は、夕方以降の時間帯を狙ってみると良いでしょう。
ファストパスには対応しているの?
ファストパスには対応していないアトラクションです。
シングルライダーには対応しているの?
シングルライダーには対応していないアトラクションです。
体験レポート
さあ、エキサイティングな ” リバークルーズ ” の始まりです
それでは、香港ディズニーランドのアトラクション「ジャングル・リバー・クルーズ」について、詳しくご紹介していきたいと思います。
外観について
列が「3つ」に分かれています
アドベンチャーランドの納涼スポット「リキ・ティキ(Liki Tikis)」の近くに、本アトラクションのエントランスが設置されています。
他のパークのジャングル・クルーズとは異なり、香港版の入り口は「英語」「北京語」「広東語」の3コースに分かれています。
もちろん ” ENGLISH ” を選びましたともさ
これは、どの言語で ” スキッパー(船長兼クルーズの案内人)” のトークを楽しみたいかをゲストに選択させるという、粋な計らいとなっています。
肌感ではありますが、英語レーンは他のふたつと比べ、待機時間が「10~15分」ほど短縮されていたように思います(混雑時)。
内部はどうなっているの?
この雰囲気がドキドキ感を増幅させます
建物の中へと入ると、年季の入った遠征の道具や古い写真、地図などを観賞できるようになっています。オレンジ色したランタンの光には温かみが感じられ、そこには冒険家たちの情熱が今も宿っているかのように感じられます。
ゲストはウッド調のQラインを通って、ライド乗り場へと進みます。
ライドは ” リバーボート ” 型
コンゴ・クイーンは ” 車椅子対応 ” となっています
ゲストは ” リバーボート型 ” のライドに乗ってアトラクションを体験します。
他のパークとたがわず、各ボートには、
- アマゾン・アニー(Amazon Annie)
- コンゴ・クイーン(Congo Queen)
- ガンジス・ガーティー(Ganges Gertie)
- イラワジ・イルマ(Irrawaddy Irma)
- 麗江淑女(Lijiang Lady)
- メコン・メイデン(Mekong Maiden)
- ナイル・ネリー(Nile Nellie)
- 揚子盈盈(Yangzi Ying Ying)
- ザンベジ・ゼルダ(Zambezi Zelda)
といった、世界中の河川+女性の名前が付けられています。
さあ、” 野生動物たち ” が待ち構えるジャングルへ!
イケメンなスキッパーさんと共に、いざ、冒険の旅へ
ライドへ乗り込み、出発の準備が整うと、発進の合図と共にレトロなリバーボートが動き始めます。
船着き場を離れ、少し進むと右手側に「ターザン」が住む巨木と「ツリーハウス」が見えてきます。
ちなみにツリーハウスを中心とした島というコンセプトは「ディズニーランド・パーク(パリ)」の「アドベンチャーランド」と類似した設計となっています(陸続きとなっている点やツリーハウスのテーマそのもの(パリ版は『スイス・ファミリー・ロビンソン』)は異なっていますが…)。
インドゾウの親子がお出迎え
可愛らしいインドゾウの親子に別れを告げ、ボートは更にジャングルの奥地へと進んでいきます。
厳かな雰囲気の ” 遺跡 ” に棲んでいるのは…!?
朽ち果てた文明の跡を抜けていきます
続いて、ボートは ” 古代カンボジア遺跡 ” の側を、ゆっくりと通り抜けていきます。
倒れた石像や苔むした岩壁、そして、その遺跡を棲み処としている「巨大グモ」や「キングコブラ」がゲストの目の前に姿を現します。
そして、その先には…。
ワニ、ワニ、ワーニ!
おびただしい数の「クロコダイル」が待ち構えているではありませんか。
口をパックリ開けて、今にもゲストに襲い掛かってきそうな恐ろしい ” ワニ・プール ” を通り抜けた先には、サファリ・キャンプを荒らす「ゴリラさん」とご対面(笑)。
さらに危険な ” アフリカ ” エリアへ…
BGMに『サークル・オブ・ライフ』は流れていません(笑)
いつのまにかボートは ” アフリカ・エリア ” を航行。
そこには、サバンナに生息している「アフリカゾウ」「アミメキリン」「シマウマ」たちが、のんびりと平和に暮らしています。
しかしながら、そのようなピースフルなシーンも束の間、「カバ」の聖域へと突入すると、彼らは敵意を剥き出しにして、ボートへ攻撃を仕掛けてきます。
ライオンも恐れるほどの威力を持っています
これ以上、彼らを刺激しない内に、スタコラサッサと逃げるのが賢明ですね。
ちなみにこちらのエリアでは、TDL版でもお馴染み ” サイに襲われた探検家 ” のセクションも観ることができます。
人喰い人種、そして ” 神々 ” のバトルにゲストは巻き込まれる!?
野生動物よりも恐ろしいのは、やはり…
危険エリアを抜けたと思いきや、未だ「カニバリズム」の慣習が残っていると思われる部族が住む、更にデンジャラスなゾーンへと突入。
彼らは、我々の乗るボートをめがけて、吹き矢で威嚇。
矢が飛んでくるタイミングに合わせて水飛沫が上がるという演出は、どことなく「カリブの海賊」の ” 海戦シーン ” を彷彿させます。
このスポットが香港版 ” シュバイツァーの滝 ” です
命からがらに先住民からの攻撃を逃れたと思ったら、視線の先には、ドッカン!ドッカン!と ” 水柱(water bomb)” が噴き出しているではありませんか。
どうやら「水の神」がモーレツに怒り狂っている模様です…。
火の神、登場!!
ゲロゲロゲロゲロ、グワーッ!グワッ!!
水の神のアタック後、満を持して「火の神」が姿を現します。
ボウボウと勢いよく炎が立ち上り、あたりは火の海に!ボートに燃え移るのではないかと心配になるほど、火の熱をすぐ近くに感じます。
このバトルは、完全に「火の神」の圧勝、と思いきや、カエルのような形状の洞窟からは大量の水が溢れ出し、炎はあっけなく鎮火。
どうやら、勝利の女神は「水の神」に微笑んだようです(いや、あたりに水蒸気が立ち込めていることから「火」VS「水」の闘いの結末は ” 互いの消滅 ” というアイロニックな展開で終えることになった模様…)。
香港版が ” 独自路線 ” に走った理由とは…
ひとつ上ゆく ” JC ” がココにはあります
上述のとおり、香港版「ジャングル・クルーズ」には、他のディズニーパークにはない要素が多数取り入れられており、独自のストーリーに基づいたアトラクションとなっています。
まず、香港ディズニーランドには「アメリカ河」に相当する河川が存在しないことから、ターザンのツリーハウスを中心とした島を取り囲む流水域をその舞台とした、という点が、一番のオリジナリティだと言えるでしょう。
それ故、川幅の広いコースを航行するライド・アトラクションとして設計されることとなり、結果として、世界最大の規模を誇る ” ジャングル・クルーズ ” が誕生するに至りました。
JCは、亜熱帯な ” 香港 ” の清涼スポットのひとつ!?
また「神々のバトル」というストーリーも ” 香港独自 ” のもので、米国や日本には見られない、水や炎をふんだんに使ったエキサイティングな演出を間近で体験することができます。
清涼感のあるアトラクションでもあるため、とりわけ夏場は ” スプラッシュ・マウンテン ” 的な位置付けで楽しんでいらっしゃるゲストも多いようです。
頭を悩ませた、その先には…
ジャングル・クルーズは、すでに米国や日本で成功を収めているアトラクションであるが故、香港への導入時は、他のパークとの「差別化」にかなり苦悩したことでしょう。
しかしながら、従来の良さを継承しつつも、エフェクトや展開をダイナミックに変更するといった思い切った決断により、ワンアンドオンリーな ” ジャングル・クルーズ ” がこの地に誕生することになりました。
本アトラクションに正式名称である「ジャングル・リバー・クルーズ」と名付けた背景には、そう言った香港ディズニーランド・リゾートの気概のようなものがしっかりと感じられます。
世界最大のジャングル・クルーズを ” 香港 ” で味わおう!
最も危険で最も恐ろしい ” 文明社会 ” へと帰ってきました
今回は、香港ディズニーランドのアトラクション「ジャングル・リバー・クルーズ」についての体験レポートをお届けしました。
本アトラクションは、他のパークと同様のコンセプトを保ちながらも、独自路線を切り開いたという意味において、唯一無二の ” ジャングル・クルーズ ” だと言えるでしょう。とりわけ、ラストに待ち構える「水の神」と「火の神」のバトル・シーンのエフェクトはかなり迫力満点なので、それを体験するだけでも香港のジャングル・クルーズは体験する価値がある、といっても過言ではありません。
鬱蒼としたジャングルに囲まれた、このエキサイティングな ” ワイルドライフ&神々の聖域 ” を、是非、香港で体験してみてはいかがでしょうか。