
株主冥利に尽きる嬉しい制度です
この記事について
今回は、東京ディズニーリゾートの経営&運営をしている「株式会社オリエンタルランド(OLC)」の ” 株主優待 ” についてご紹介したいと思います。優待を受けるための「条件」や「流れ」はもちろんのこと、「優待内容」「使い方」「長期ホルダー向けの優待制度」など、株式投資を考える前に知っておきたい情報や知識について、分かりやすく解説いたします。

ひとつ、お納めくださいませ(笑)
株主優待とは、上場している企業が株主に対し、商品やサービスを提供するという、株主の優遇制度のこと。TVや雑誌でも「株主優待」の特集や「優待生活」を紹介した番組などもあるため、” 株主優待 ” という言葉自体を知っている方も少なくはないのではないでしょうか。
株主優待のあれこれ

最高級のお肉を提供している企業もあります
株主優待には自社製品の詰め合わせやお買物券、施設やサービスの利用券など、多種多様な品目にわたります。
実際、優待を目当てに株式投資をしている投資家の方もいらっしゃるほどです。
株主優待の主な品目
- 自社製品の詰め合わせ
- 自社製品お買物券や割引券
- お食事券
- 施設やサービスの利用券
- 商品券、クオカードなど
- ご当地グルメ、お米など
- アプリ(スマホなど)の有料会員の権利
- 社会貢献(被災地支援など)
株主優待は株主だけでなく、優待を実施している企業側にもメリットがあります。ひとつは「自社製品やサービスを知ってもらえる契機になる」ということです。

お!こんな素晴らしい商品を作っている会社なんだ~
自社製品を使ってもらったり、食べてもらったりすることで、自社のファンを増やしていく、という目的が優待にはあります。ファンが増えると、もっと株式を買ってもらえたり、長く保有してもらえたり、ということにも繋がるため、積極的に株主優待制度を取り入れている企業が増えているといいます。

企業は ” 安定した保有者 ” を必要としています
しかしながら、すべての会社で株主優待を実施しているわけではありません。優待制度を取り入れているのは、上場している会社の約3分の1程度だといわれています。逆に言うと、優待を実施している会社というのは、自社の製品やサービスに自信がある、という見方ができるかもしれませんね。
優待を受けるための条件とは
それでは、実際に株主優待を受けるためにはどのような条件、ステップが必要なのか、具体的に解説していきたいと思います。
STEP 1:株式を購入する

銘柄選びは慎重に
オリエンタルランドに限らず、株主優待を受けるためには、その優待を実施している企業の「株主」になることが大大大前提です。
株主になるためには、まず、証券会社で口座を開設し、資金を用意して、優待の条件となる分の株式を購入する必要があります。OLCの場合「1単元=100株」となっているため、最低でも100株は保有していないと、株主としての権利および優待を受けることはできません。
STEP 2:権利確定日まで株を保有する

上場企業の多くは3月末が権利確定日となっています
晴れて「株主」になれたとしても、株主としての権利が決定する「権利確定日(※)」に所定の株式数を保有していないと、優待を受けることができません。
補足(※)
権利確定日(割当基準日):株主として名簿に登録される基準日のこと。この日を経て株主の名簿に載ることで、株主の権利(株主総会への出席、配当、株主優待、株式分割、等)を取得することができる(OLCの場合、割当基準日は「9月末日」と「3月末日」の年2回)。
注意事項
株式投資の制度上、権利付最終日(割当基準日の2営業日前)までに購入しないと株主として登録されないというルールがあります。つまり、割当基準日(OLCの場合「9月30日」または「3月31日」)に株を購入したとしても、株主の権利(配当、株主優待、株式分割、等)は取得できないということです。
例:2022年3月末の株主優待を受けるには
- 2022年3月31日(木)← 権利確定日(割当基準日)
- 2022年3月30日(水)
- 2022年3月29日(火)← この日までに株式を購入する必要がある(※)
※ 権利付最終日は基準日の2営業日前という考え方になるため、土日に当たってしまうと、さらに前倒しになる場合があります。予め、カレンダー等で確認しておくようにしましょう。
STEP 3:優待を受ける

ついに権利をゲットしたぜ!
以上、2つの条件をクリアすることで、優待を受けることが可能となります。
割当基準日が9月末のものは「12月上旬~」、3月末のものは「6月上旬~」に、OLCより株主優待(1デーパスポート)が発送されるとのこと。3月末の優待に関しては、届くのはちょうどオリエンタルランドの「定時株主総会」の頃になりますね。
OLCの株主優待について

OLCの優待は株主総会のお知らせと共に届きます
株主専用の ” 1デーパスポート ” がもらえます
東京ディズニーリゾートの経営&運営をしている「株式会社オリエンタルランド(OLC)」の株主でもある私は、毎年OLCより ” 株主優待 ” をいただいております。
優待の内容は、
- 「株主用の1デーパスポート」
となっており、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーいずれかのパークで利用可となっています。

2020年版は ” 新エリア&アトラクション ” をフィーチャー
100株所有の株主には年間1枚、2,400株以上所有している株主には年間12枚、といったように、所有株式数に応じてパスポートの配布枚数は異なっています。
所有株式数 | 割当基準日 | 合計枚数 | |
9月末 | 3月末 | ||
100株以上 | 0枚 | 1枚 | 1枚 |
400株以上 | 1枚 | 1枚 | 2枚 |
800株以上 | 2枚 | 2枚 | 4枚 |
1,200株以上 | 3枚 | 3枚 | 6枚 |
1,600株以上 | 4枚 | 4枚 | 8枚 |
2,000株以上 | 5枚 | 5枚 | 10枚 |
2,400株以上 | 6枚 | 6枚 | 12枚 |
※ 情報は2022年1月時点のものです。
※ 9月末の株主優待は、400株以上所有しているホルダーのみの配布となります。
デザインについて

2022年版の株主用パスポート
株主用の1デーパスポートは ” 通常版とは異なるデザイン ” となっており、絵柄も毎度変わります。
ちなみに、2022年版のパスポートは「東京ディズニーシー20周年の記念 Ver.」となっています。煌びやかなコスチュームを身に纏った、アニバーサリー・イヤーをお祝いするミニーマウスがフィーチャーされており、ディズニーファン(もとい「ディズニーヲタク」)なら、必ず入手したくなるようなコレクタブルなデザインとなっています。
有効期限

TDL/TDSのどちらに使う??
株主用1デーパスポートの有効期限は「1年間(※)」となっています。
日付やパークは指定されていないため、原則、いつでも両パークのいずれかで使用可能ですが、入園が制限されている場合や年越しカウントダウンなどの特別営業時間には使うことができません。
補足(※)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、有効期間が変則的となっています。詳細については【公式ウェブサイト】の情報もあわせてご参照ください。
使い方

抽選の申し込みを忘れずに
使用方法は通常の1デーパスポートと変わりません。直接、エントランスからパークへ入園できますし、裏面には二次元コードが記載されてあるため、公式アプリへの読み込みやファストパスの発券、ショーの抽選なども可能です。
補足(※)
株主用パスポートでの入園は、現在「抽選制」となっています。申し込み方法など、詳細については【公式ウェブサイト】の情報もあわせてご参照ください。
長期ホルダー向けの優待制度について

OLC株は長期で保有したくなります
OLC株を長く保有している株主向けの優待制度があります。それは、東京ディズニーリゾートの40周年にあたる2023年に、株主用パスポートが ” 4枚配布 ” されるというもの。
残念ながら購入期限は過ぎてしまったため、新規ではその優待を受けることができませんが、次回の長期保有者向け優待にも期待したいですね。

当然、デイトレーダーはもらえません
ちなみに、TDRの40周年優待を受けられる条件というのは、2018年9月30日~2023年9月30日までの全ての基準日に株主であること、となっています。但し、株主番号が同一である必要があるので、一度、売却&買い戻し等をしてしまうと、その条件は無効となるようです。
詳細につきましては【公式ウェブサイト】の情報も併せてご確認ください。
ディズニーの未来を ” OLC ” へ託す!

いろんな形でディズニーを応援していきたい!
今回は、株式会社オリエンタルランドの「株主優待」についてのまとめ記事をお届けしました。
オリエンタルランドの株主となって有余年。TDRへは株主優待で行くことも多くなりました。優待で入場できる分、余力をワンランク上の「食事」等に充てられるという点は、株主冥利に尽きると言っても良いかもしれません。株主用パスポートもコレクタブル・アイテムとして、毎年、デザインを楽しませてもらっています。もちろん「TDRの40周年記念パスポート」取得を目指して、このまま長期ホルダーのままでいるつもりです。というより、ホルダーをやめる理由がどこにも見つかりません(笑)。
投資には様々なスタイルがありますが、私は長期で株式を保有し「夢」と「未来」を共有させて頂いております。これからもいろんな形で「TDR」そして「OLC」を応援していけたら、と思っています。
最後に
株主優待はとても魅力的で嬉しい制度ではございますが、あくまでもこれは「投資」です。株式投資に関する最終的なご決断は、ご自身の判断により行ってくださいね。